2013年3月7日木曜日

プライメイツ・セレクション アイディアノート

制作中のゲームのタイトルを「プライメイツ・セレクション」に決定しました。
シナリオ執筆のアイディアノートに記入しつつ、ゲーム本編のプロットを制作中。
下記はtwitterで書いていた為、段落ごとにだいたい140文字区切りです。


ネコミミにより掌握された南アメリカ共和国軍と、それを率いる「新たなる霊長」を名乗る組織により世界は戦火に包まれた。人類は各地に建造されていた地下都市への避難を余儀なくされ、また数で劣る南アメリカ共和国軍は支配域を拡大できないまま世は混乱の時代を迎える事となった。

戦争で荒廃した地上には遺伝子改造されたクリーチャー、南アメリカ共和国軍のネコミミ兵のパトロールが闊歩しており、取り残された人間はその目を逃れて 細々と暮らしている。生きるためにその人間同士でも物資を奪い合う手段に出る者も現れ、慣例により「モヒカン」と呼ばれて恐れられた。

余談ではあるが、遺伝子改造によらない二世代目以降のネコミミには、猫耳が似合わない容姿に産まれる者もいた。ネコミミを外科的措置により人の耳に整形す る手術は一般的だったが、コスト面の都合で頭部両側面には毛根の無い皮膚を移植する事が多く、ネコミミ除去者の髪型はモヒカン刈りを強いられた。

南アメリカ共和国以外の国にもネコミミの人口は少なくない。「新たなる霊長」の反乱の煽りを受けて迫害されるネコミミも多く、地下都市から追い出された彼 らもまたモヒカンにならざるを得ない事が多かった。地上を生きる人類にとって、襲い来るモヒカンの中にネコミミの姿を認める事も珍しくないのだ。

地上を荒らすモヒカンやネコミミの中には、他の氏族を指揮下に治めるカリスマを持った者も現れた。戦前の国家から独立した軍事力を持つ彼らは地方豪族と呼 ばれ、より広範囲かつ統率された略奪を行うために、地下都市に拠点を構える戦前国家の障害にすらなった。関東一円を支配する、拳法家の豪族は有名である。


地下に避難した人々の中には、かつての生活を取り戻すために技術の復元を求める者たちがいた。この需要に基づき、糧を得る手段としているのがトレジャーハ ンターである。地上の廃墟に眠る技術的遺産を発掘し、売却する事を職業とする彼らは、人類復権の希望でもあった。国家は自国の軍の他に、国力増強のための重要な人員として彼らを支援した。

荒れた世界では、人々は救世主を求めた。ある地上人は、南アメリカ共和国軍の4m級強化外骨格を素手で破壊する人間が目撃されたと噂する。戦前、遺伝子改造や2m級パワードスーツが実用化されているために考えられない事ではないが、人々はあえて神秘的な存在として噂の人物を捉えているようだった。

ネコミミが開発されてから50年、寿命で死んだネコミミはまだいない。遺伝子改造時の理論値として、人間の平均寿命の3倍程度は生きるのではないかとされているが、50歳になっても人間の20代程の若さを保つネコミミを見て、彼らは不老不死ではないかと疑う者もいる。

一般的にネコミミが開発されたのは、2067年とされている。しかし、資料による推測では、もっと以前からネコミミが存在したという説もある。2005年 に撮影されたという写真はオカルト界で有名であるし、江戸末期に流行した化け猫の浮世絵は、実在のネコミミをモデルとしていたと言う者もいる。